「いじめ問題検討会議」報告書案で議論
2007年 03月 01日
2007/03/01
兵庫県教委が委嘱した「いじめ問題検討会議」(森田洋司委員長)の最終会合が二十八日、神戸市内で開かれ、報告書のとりまとめに向けいじめの現状について議論した。(霍見真一郎)
有識者ら十三人が出席。過去三回の議論を踏まえ、県教委が作った報告書案を検討した。
報告書案は、現状認識と施策の二本立て。現状認識の章では、「いじめが深刻化する背景の一つに少子化の問題がある」「今の子どもたちは、自分が集団から浮かないよう氷を踏むような思いで日々の生活を送っている」などと分析し、インターネット上の中傷にも触れている。
しかし、委員からは、「いじめられている側が親や教師に告白できないことに触れるべき」「いじめは人権侵害と明記すべきだ」との意見が出た。また、前日、明らかになった県立高校寮でのいじめ問題に触れ、「この施策で本当にいじめを早期発見できるのか」との問題提起もあった。
森田委員長は、「複雑な問題を、少しは整理できたのではないか」と総括している。