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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

【産経抄】3月22日 (ボンバルディア、タミフル)

コラむのニュース:イザ!


2007/03/22 06:03

 内房・木更津の朝は、騒々しい大型ヘリの音ではじまる。初任地の通信部が自衛隊基地の前にあったから、午前6時前からバタバタと訓練音がうるさい。こちらは布団を頭からかぶって自衛策だ。ところが、その週末はヘリの音がしない。

 ▼電話をすると、同じ「バートル107型機」が米国内で墜落し、すべて運航停止になったのだという。停止は10日間ほどだ。「これは静かだ」と思いつつ、「災害時の救難ヘリ、運航停止に不安」という記事を書いた。

 ▼軍用機でさえ、事故があればしばらくは飛ばないのに、前輪トラブルの“前科者”ボンバルディア機はまだ飛んでいる。高知空港では胴体着陸の離れ業に成功したばかりだ。あのときに「でかした」と喜んだが、大惨事だったらどうだろう。ボンバル機はまだ飛んでいられたか。

 ▼今度は、姉妹機の車輪すべてが下りないという事態が熊本で起きた。機長は手動操作で車輪を下ろして無事着陸した。この事故で、国土交通省の役人が運航停止ではなく、緊急点検の通報だけ出していたと世間によーく知られた。

 ▼それに比べて、10代のインフルエンザ患者に治療薬タミフルの投与中止を呼びかけた厚生労働省はどうか。服用後に10代の患者が異常行動を起こす事例が続いたからだ。まあ、薬害エイズという「羮(あつもの)に懲りて」、タミフルという「膾(なます)を吹く」ことにしたわけでもなかろうが。

 ▼世の中には、「因果関係は明白でない」としても、人知で分からないことはある。国交省の方は、大惨事に至らなければ、搭乗客とその家族に、何度でもスリルを満喫させる魂胆なのだろう。まさか、ボンバル機の惨事を待っているわけではあるまい。そうなら搭乗客は覚悟して乗った方がいい。
by miya-neta | 2007-03-22 06:03 | 社 会