【真犯人はこいつだ】担任に新年度への準備期間を
2007年 04月 11日
春休み、教師は新年度担任する子供たちのために、準備に集中した。
第1は、新しい学年の授業について、3カ月分は予習をする。前に担当したときから変化していることも多い。教科書会社が変わっている場合もある。すべての教科書を読み、必要な所は専門書にあたる。授業展開も考えノートを作る。私たちの研究会では春休み中に5、6冊のノートを作る。
第2に、新しく担任する子供の名前を全員覚える。テープレコーダーなども使い、全員の姓名を覚える。初対面の日から名前で呼ぶ。
第3に、過去の指導の記録にあたり、課題を整理する。とりわけ、配慮を必要とする子の過去の事実をつかみ、必要なら前担任の話を聞く。
第4に、始業式から1週間のきめ細かい具体的方針を決める。最初の授業を楽しく知的に、しかも「学び方」を教えるために工夫する。クラスの係、当番、ルールなども検討する。1週間の予定は、ノート1冊になる。それほど大切なのだ。
第5に、過去にあった大きなトラブルについて整理する。
これらの準備に、毎日毎日時間を使っても10日はかかる。
東京都では、次年度の担任は3月25日ごろ、卒業式の後などに発表される。
ところが、全国には4月になって発表する所も多い。始業式に発表する学校もある。これでは準備できるはずがない。(TOSS(教育技術法則化運動)代表 向山洋一)
(2007/04/11 08:27)