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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

消える!?PHS ウィルコム孤軍奮闘、サービスで個性前面に

ITのニュース:イザ!


2007/05/02 08:35

 NTTドコモとKDDIのツーカーが、来年3月末までにPHS(簡易型携帯電話システム)サービスを終了する。それぞれ携帯電話事業に経営資源を集中させるためだ。大手の相次ぐ撤退で、PHSで音声通話とデータ通信を提供する国内事業者はウィルコムのみとなる。ウィルコムは、24時間、通話が無料の定額制など携帯各社にはない新サービスを矢継ぎ早に打ち出し、携帯各社との対立姿勢を鮮明にし、日本生まれのPHSの存続を目指す。

 ≪相次ぎ撤退表明≫

 ドコモは2008年1月7日、KDDIは同年3月末をメドにPHSサービスの提供を終了する。両社とも、PHSサービス利用者に対して自社の携帯端末への移行を促し、契約者を囲い込む考え。KDDIでは、ツーカーのPHSから携帯電話「au」への移行は05年10月から累計で213万件に達し、「順調」(小野寺正社長兼会長)としている。

 一方、単独でPHSを展開するウィルコムは、旧DDIポケットを前身とし、05年2月に現社名に変更。加入者数は1998年度には約370万件に達したものの、次第に携帯電話に市場を奪われ漸減した。

 05年以降、ネットワークの整備を急速に進め、PHSの弱点だった「つながりにくさ」を少しずつ解消。現在では基地局数が16万局となり、全国の人口カバー率は99・3%にまで広がった。つながりにくさの解消に加え、一般向けで定額制、法人向けではデータ通信を主力した機種投入した結果、07年3月末の累計契約数は前年同月比16・3%増の453万件と過去最高を更新した。法人向け移動体通信ではシェアで50%を握るまでになっている。

 ≪家庭市場を開拓≫

 市場では、ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなどの携帯陣営に、ウィルコムは単独で挑む形になるが、ウィルコムは今後、家庭ではIP(インターネットプロトコル)電話、外出先ではPHSとして利用できるサービスで家庭市場も開拓する考え。また、消費電力が小さく機種の小型化を図れるPHSの利点を活用し、プラモデルのように利用者が組み立てる「プラモフォン」など「魅力的な端末の投入を急ぐ」(喜久川政樹社長)方針だ。(今井裕次)

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【用語解説】PHS
 正式名称はPersonal Handy-phone System。日本で生まれた技術で、基地局の送信出力が携帯電話の最大25ワットに対し、最大500ミリワットと消費電力が小さいのが特徴。基地局の設置コストも携帯の1億円に対し、200万円と安く、端末や通話・データ通信料を安価に抑えられる。2007年3月末の国内契約数は前年同月比1・3%増の498万200件。
by miya-neta | 2007-05-02 10:05 | 経 済