みらいちゃんおかえり 米で多臓器移植成功
2007年 06月 13日
2007年6月13日 朝刊
元気に帰国した(右から)山下みらいちゃんとメリーザさん、努さん=12日午後、成田空港で
腸の難病のため、渡米して多臓器移植手術を受けた愛知県春日井市の山下みらいちゃん(1つ)が十二日、帰国した。父の努さん(42)は成田空港で会見し「出発する時は不安でしたが、みなさんのおかげで命がつながり、感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。
みらいちゃんは、母のメリーザさん(27)に抱かれながら手をばたつかせて元気な姿を見せた。容体は安定しており、昨年十月の渡米時に四二〇〇グラムだった体重は七キロに増えたという。努さんは「何でも食べます。すごい食欲です」と目を細めた。メリーザさんも「みなさんに助けていただき、元気に帰ることができました。ありがとうございました」と述べた。
みらいちゃんは生まれつき腸に神経がない難病で、努さんの知人らでつくる「山下みらいちゃんをすくう会」が昨年五月から募金活動を展開。手術経費一億四千六百万円を集めて渡米し、十二月に小腸、胃、肝臓など五臓器を移植する手術に成功した。
東京都内の病院で一カ月ほど経過を観察してから、春日井市に戻る予定。