いじめ「確認できず」 市が過失否定 北本中1女子自殺損賠訴訟
2007年 06月 29日
2007年6月29日(金)
二〇〇五年に北本市の市立中学一年中井佑美さん=当時(12)=が自殺したのは学校でのいじめが原因だとして、両親の同市本町、紳一さん(57)、節子さん(53)夫妻が国と北本市を相手取り計二千万円の損害賠償を求めた訴訟の第二回口頭弁論が二十八日、東京地裁(金子順一裁判長)で開かれた。市側は、いじめはなかったとする答弁書を提出し、争う姿勢を見せた。
被告側の市は、いじめがあったとされる小学校時と中学一年当時の状況について「市で調査した結果、いじめの存在は確認できなかった」とする答弁書を提出。その上で「いじめがなかった以上、(原告の主張する)いじめ防止義務違反もない」と主張した。佑美さんが亡くなるに至った原因調査についても、生徒にアンケートや二者面談を実施したとして「義務違反はない」と否認した。