「フカヒレ」目的の乱獲でサメが絶滅の危機 中国に対策要請
2007年 07月 18日
2007.07.18
Web posted at: 19:46 JST- CNN/REUTERS
北京──中華料理の高級食材「フカヒレ」を目的とした乱獲で、サメが絶滅の危機にさらされているとの警告を、環境保護団体のワイルドエイドが18日、発表した。サメの保護に、中国政府の主導が不可欠だと訴えている。
フカヒレは高級食材として、結婚式や特別な会食時に用いられていたが、最近は中国経済の発展と、フカヒレ価格の低下から、より多くの人々が食べるようになり、年間1億人が口にしていると見られている。
ワイルドエイドによると、中国国内だけで90%以上のフカヒレが消費されており、その多くは密猟によって殺されたサメのものだという。また、サメはヒレを切り取るためだけに殺されている。
ワイルドエイドのピーター・ナイツ氏は、調査報告を発表する記者会見で、「サメは4億年以上にわたって生きてきた動物だが、人間のせいで、この1世代で絶滅しようとしている。それも、人間の生存にとって必要不可欠な食物としてではなく、ぜいたくな食材として」と警告した。
また、「国内の消費量がずば抜けて多い、中国の政府が今こそ、世界の先頭に立って、サメの絶滅を防ぐためにも、行動を起こして欲しい」と訴えている。