サインは禁止!~日本人記者も現地に適合すべし
2007年 07月 20日
更新2007年07月20日 18:52 米国東部時間
日本人記者がニューヨーク・ヤンキースの名投手ロジャー・クレメンスにサインを求めたところ、その記者は、あらかじめサインされた写真を受け取ったが、それに伴いアメリカ野球記者協会の会員という身分を剥奪された。サンディエゴ・ユニオン・トリビューン紙が伝えた。
米国では、記者がプロ選手にサインを求めることが禁止されている。ホンマ記者はAP通信に対し「知らなかった」と答えている。
日本から大リーグにやってくる日本人選手が、米国野球に順応するのと同じように、日本人記者も米国の取材方法に慣れなければならない。
日米の野球取材については様々な面で違いがある。例えば、日本では、記者がロッカールームに入ることは禁じられている。その代わり、試合後のインタビューを申し込めば、それに応じて、私服に着替えた選手たちがロッカールームから出てきて質問に答える。
大リーグでは記者がロッカールームに入り、着替え中の選手にインタビューできるが、それ以外の時間ではインタビューを申し込んでも応じられないことが多い。
また、日米で異なる点として特筆すべきは、日本では選手と記者が仲良くなることが多い点だ。米国ではまず考えられない。
共同通信のカンダ・ヒロシさんは松井秀喜選手が2003年にヤンキースに移籍して以来、ヤンキースを取材してきた記者の一人だ。カンダさんと松井選手はニューヨークに限らず、日本でも一緒に食事に出かけることがある。さらに、遠征時でも食事をともにすることがあるという。
米国でも、野球選手がブルーカラー労働者として扱われていた昔、移動する列車の中で選手と記者が雑談に花を咲かせたり、夜通しでカード・ゲームを楽しんでいた時代があった。日本の記者と選手はまさにそんな関係にある。