自殺、9年連続3万人台 「2割削減目標」 政府白書
2007年 11月 09日
2007年11月09日22時08分
政府は9日、自殺対策白書を初めてまとめた。2016年までに自殺者数を05年比で2割以上減らすことを目標に掲げ、相談体制の充実やインターネット上での自殺予告への対応、精神疾患診断技術の向上など46項目の重点施策を打ち出した。
警察庁によると、自殺者数は98年に初めて年間3万人を突破し、9年連続で3万人台だ。白書では、26年から40年までに生まれ、戦前・戦中に青少年期を過ごした世代が他の世代に比べて自殺率が高いことに注目。この世代の高齢化を要因のひとつと分析し、「高齢者の自殺がこれまで以上に深刻な問題となる恐れがある」と、対策の必要性を強調している。
重点施策としては、児童や生徒への自殺予防教育、多重債務者向け相談員の資質向上、介護者への支援などを掲げた。