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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

いじめ自殺6件確認 「なぜ気づいてあげられなかったか」

ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


 昨年相次いで明らかになった児童・生徒の「いじめ自殺」。遺族たちはこの1年、いじめに気づかなかった自分を責めながら、真相を知るため、学校や行政と向き合ってきた。文部科学省による2006年度の全国調査で6件のいじめ自殺が確認され、全国で対策が進む中、遺族の悲しみは癒えないままだ。

遺族悲しみ消えず

 岐阜県瑞浪市の中学2年の女子生徒がいじめを苦に自殺してから1年を迎えた10月23日。父親は、娘が大好きだったイチゴケーキを買って、自宅にある娘の机の上に置いた。自殺した日は、女子生徒の誕生日。父親は「普通の女の子がなぜ、生きていけなかったのか。残念でならない」と肩を落とす。

 学校は、女子生徒を3年に進級させ、机やロッカー、靴箱も用意した。今も修学旅行や体育会など学校行事には同級生に遺影を持たせて一緒に参加させている。月命日の毎月23日を「思いやりの日」と名付け、全生徒に毎月、心のアンケートを実施して、いじめのサインを見逃さないように努めるようにもなった。父親は「娘の死を無駄にせず、二度と同じ過ちを繰り返さないでほしい」と願う。

 昨年10月、いじめを苦に自殺した福岡県筑前町の三輪中2年森啓祐君の父順二さん(41)は「いじめに気づいてやれなかった悔しさは消えない」と話す。

 町教委の調査委員会は、昨年12月にまとめた報告書の中でいじめがあったことは認めたが、具体的ないじめの行為までは明らかにならなかった。母、美加さん(37)は「息子がどのように苦しんでいたのかを知りたい。いじめの詳しい内容が分からないのが、何よりつらい」と訴える。

 北海道滝川市で05年9月に自殺を図り、その後亡くなった小6女児の祖母の兄、木幡幸雄さん(59)も、同居していながら、苦しみに気づけなかったことを悔やむ。「自分の『ふがいなさ』は、時がたつほど、強まってくる」と話す。

 女児をいじめた子供たちから直接の謝罪はない。当時の担任も、対応の不手際を謝っていないという。

 木幡さんが遺書の内容を公開してから1年以上たった。最も胸が痛むのは、知人から「もう解決したんでしょ」などと声を掛けられた時だ。木幡さんは言う。「当事者の子供たちや教師から事実を直接聞きたい。真相究明は終わっていない」

(2007年11月16日 読売新聞)
by miya-neta | 2007-11-16 09:30 | 教 育