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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

深刻化よそに活動停止 滋賀県教委いじめ対策チーム、方向性議論?

京都新聞電子版


Kyoto Shimbun 2007年11月23日(金)

 滋賀県教委が設置した「いじめ対策チーム」の活動が事実上止まっている。月1回程度開く予定だった会合は今年3月を最後に、本年度は1度も開かれず、担当課入り口に取り付けられたチームのプレートも外された。県教委は「今後の方向性を議論している」と説明するが、ネットいじめの拡大など問題が深刻化する中、対応の鈍さに、メンバーからは疑問の声が上がっている。

 ■会合は4月以降開かず

 対策チームは全国でいじめを苦にした児童、生徒の自殺が相次いだことを受け、昨年11月に結成。教職員のほか小中高生計4人が委員として参加し、毎月会合を開くとして、注目を集めた。

 昨年11、12月、今年3月に3回開き、いじめ対策コーディネーターの配置や夜間相談電話の開設、いじめをなくす児童、生徒会の取り組みの支援などを打ち出してきた。本年度も「学校教育の指針」にチームの存続を盛り込んだが、1度も会合は開かれていない。

 ■担当課、看板も外され 

 事務局が置かれた教育総務課などによると、昨年度にアクションプラン(行動指針)を作成し、「このメンバーでの役割は終えた。当面議論するテーマがない」として、3月末で事務局を解散したという。7月ごろ、学校教育課に新たに事務局を設けることを決め、プレートを外したという。

 県教委は「活動を止めたのではなく、方向性やチームの位置づけを議論していた」として、冬休みと春休みの2回、会合を再開するとしている。

 しかし、今月15日には、文部科学省がいじめの調査結果を発表。被害者の意識に沿った形での調査に切り替えた結果、前年度に比べて全国で6倍以上、滋賀でも4倍以上にものぼるいじめ認知件数が確認され、ネットいじめなど新たな問題も発生している。

 メンバーの1人、橋本源之助高島市教育長は「路線変更」を知らされておらず、「学校現場の状況が変わったり、確認すべきこともあるだろう。定期的に開催すべきだった」と話している。

 ■約束したならやるべき

 大橋松行滋賀県立大准教授(政治社会学)の話 1カ月に1度会合を開くと約束をしたなら当然やるべきだ。決めたことをやるかやらないかは、県教委がいじめをどの程度真剣に受け止めているのかのバロメーターになる。年2回の開催では、形だけ開いている印象を受け、どうしたいのか具体的なプロセスが見えてこない。変更するにしても、県民に説明責任を果たす必要があった。
by miya-neta | 2007-11-23 08:53