いじめ確認されず 生徒遺書公開で高畠高
2007年 11月 25日
2007.11.25 02:43
山形県高畠町の県立高畠高で昨年11月、校舎から飛び降り自殺した同校2年、渋谷美穂さん=当時(16)=の遺族が、学校でのいじめを苦にする美穂さんの遺書の一部を公開したことを受け、同校は24日、あらためて「遺書に記されたようないじめの事実は確認されなかった」とコメントを出した。
遺書では、クラスで体のにおいについての悪口などがあったとし、クラスの5人を除く生徒全員に「(自殺して)これで満足?」と問いかけ、一人の生徒については名前をあげて「死んだほうがいい」と言われたことを書き残していた。
同校は「遺書の内容に添った形で、その客観性について十分な調査をした結果」として、「5人についても、『死ぬしかない』と言ったとされる生徒の名前についても、まったく根拠がない」と結論。また「先入観を持たずに調べてきたが、生徒によってはまったく心外としか思えない生徒も多くいるはず。実際の聞き取りを経験しているものとして生徒の名誉を守らなければならない」としている。
同校の山田陽介校長は「なぜあの若さで亡くなったのか。いじめの事実が確認されない以上、さまざまな角度から今後も真実を追究していきたい」と話している。
美穂さんの父親、登喜男さん(55)は、県教委と学校による調査結果は納得できないとして、さらなる調査を訴えている。