野庭高いじめ自殺訴訟で神奈川県と両親が和解へ
2007年 11月 28日
2007/11/28
再編統合前の旧県立野庭高校の一年生だった小森香澄さん=当時(15)=が自殺したのは同級生のいじめが原因だとして、香澄さんの両親が県と元同級生三人を相手に損害賠償を求めた訴訟で、県が和解金四百四十万円を両親側に支払う意向であることが二十七日、分かった。十六回目となる十二月二十一日の協議で和解が成立する見込み。
和解金額は東京高裁の和解案で示された金額。ただ、和解金の意味合いについて、県教委は「和解成立前なので細かい内容はコメントできない」と話している。
昨年三月の横浜地裁判決は、いじめと自殺の因果関係は認めなかったものの、被告の元同級生三人のうち一人にいじめがあったと認定。県の注意義務違反も認め、三百三十万円を支払うよう命じた。
県と、いじめを認定された元同級生は判決を不服として控訴。双方の話し合いでは和解できず、ことし十月に高裁が和解案を提示していた。既に元同級生は二月、弔慰金として三十万円を支払うことで和解した。
県は、和解金四百四十万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を県議会十二月定例会に提出する。
◆野庭高いじめ自殺訴訟 香澄さんは1998年7月、自宅トイレで首をつり、亡くなった。両親は香澄さんが学校で言葉のいじめを受けていたとして、元同級生3人と県を相手に計約9700万円の損害賠償を求め、2001年7月に横浜地裁に提訴した。