いじめ確認できず 高2自殺で山形法務局
2007年 12月 21日
山形県立高畠高(高畠町)で昨年11月、2年生の渋谷美穂さん=当時(16)=が「皆が言った暴言痛かった」とする書き込みを携帯電話に残し飛び降り自殺した問題で、山形地方法務局は21日、校内での美穂さんに対するいじめの事実について「不明確」とする調査結果をまとめた。
法務局は今年1月、美穂さんの自殺報道を受け、人権侵犯調査を開始。学校と県教委関係者、遺族らの聞き取りを進め、美穂さんの遺書の提供も受けたという。
調査結果について法務局人権擁護課は「(生徒間の)日常会話の中で悪口が交わされていたが、美穂さんを含め誰に向けられたものかは確認できなかった」と説明している。
法務局は21日、局長名の文書を山田陽介校長と県教委高校教育課の斎藤裕司課長補佐に手渡し、口頭で再発防止策と人権教育の推進を促した。
法務局の見解とほぼ同様の調査結果を2月にまとめている県教委は「『命の教育』を進め、2度と痛ましい出来事が起きない教育環境づくりに取り組む。遺族に対しては今後も理解を得られるよう努力を続ける」(高校教育課)と話している。
2007年12月21日金曜日