ニート悩み語り合う
2008年 01月 20日
親たち初の意見交換会 県の若者交流館
「若者交流館」のスタッフらに、我が子の悩みを話す親たち(広島市中区で) 「ニート」と呼ばれ、仕事や学業に就かない若者を支援している県の「若者交流館」は19日、広島市中区八丁堀の同館で、子どもの就職などに悩む親たちの意見交換会を開いた。親同士が悩みを共有し、子どもへの接し方の参考にしてもらおうと初めて開いた。
10年近く引きこもりの生活を続ける子どもや、働く意欲が全くない子どもなどを持つ13人が参加。同館スタッフも加わり3グループに分かれ、「子供の意欲低下の原因」などテーマを決めて意見交換した。
最初は、なかなか悩みを言い出せない親もいたが、スタッフに励まされ、「いじめが原因で対人関係がうまく築けない」「仕事を辞めて外に出なくなった」など、少しずつ深刻な胸の内を語り始めた。
中学時代に長男がいじめで不登校になり、就職がなかなか決まらなかったという広島市の主婦は「気持ちが家の中にばかり向いていてつらかったが、話を聞いてもらえて少し楽になった」と感想を述べた。
同館には、2006年6月の開館後、昨年11月までに延べ5524人の若者が相談に訪れ、うち約50人が進路を決めたという。
香川清・同館代表(69)は「親も1人で悩まないで、こういう機会をぜひ利用してほしい」と呼びかけている。
意見交換会は、2月と3月にも行う。問い合わせは、平日午前10時~午後6時(土曜は午後1~6時)に同館(082・511・2029)。
(2008年1月20日 読売新聞)