いじめ、不登校、引きこもり…子どもたちよ電話を
2008年 01月 27日
県内初チャイルドライン5月開設
著名人らが寄せた子どもへのメッセージに見入る人たち(26日、グランシップで) 藤枝市のNPO法人「静岡家庭教育サポート協会」が、いじめや不登校、引きこもりなど、子どもからの相談を直接電話で受け付ける「静岡ハート・チャイルドライン」を5月から開設する。県内では初めてのチャイルドライン。約1年前から準備をしてきた同協会理事長の志水和子さんは(60)は「子どもたちの喜びも悲しみも共有する心の居場所にしたい」と話している。
チャイルドラインは子ども専用の相談電話で、1970年代にイギリスで始まった。国内では、97年に東京都世田谷区に初めて開設された。同協会によると、現在34都道府県64団体が活動し、2006年度に受け付けた相談は全国で13万件に上ったという。
〈1〉秘密を守る〈2〉どんなことも一緒に考える〈3〉匿名でいい〈4〉話すのが嫌になったら、いつ電話を切ってもいい――がチャイルドラインのルール。子どもたちの悩みや考えていることを、そのまま受け止めて共感することで、解決策を自分で見つけられるよう支援する。
同協会は、県中部地区の主婦らが中心となって92年に結成。藤枝市内でフリースクールを開き、不登校や引きこもりの子どもの自立を支援している。
26日には、静岡市駿河区池田のグランシップで、女優江角マキコさん、柔道の五輪金メダリスト古賀稔彦さんら著名人が絵馬に書いた子どもたちへのメッセージを展示する「夢メッセージ展」を開き、チャイルドラインの活動をPRした。志水さんは「1人でも多くの人に、チャイルドラインの存在を知ってほしい」と話している。
開設は5月5日のこどもの日前後を予定。受け付け時間は毎週金曜日の午後5~8時。フリーダイヤルの電話を開設し、同協会で面談による相談などを担当しているボランティアが電話相談に応じる。問い合わせは同協会(054・629・9590)へ。
(2008年1月27日 読売新聞)