チベット騒乱で日本政府、中国に邦人の安全確保を要請
2008年 03月 16日
日本の外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長は15日夕、チベット自治区ラサで起きた騒乱を巡り中国の孔鉉佑駐日公使に電話し、邦人の安全確保を要請した。同公使は「日本人を含め外国人の安全確保に努めている」と応じた。斎木局長は「死傷者が出ている情勢を懸念しており、関係者が冷静に対応し、事態が早期かつ平和裏に沈静化することを強く期待する」との政府の立場を伝えた。
日本政府はチベットの騒乱について、改善しつつある日中関係への配慮から事態を慎重に見守る姿勢だ。政府高官や外務省が関係者に自制を求める談話を発表したのは15日夜になってから。米欧諸国がいち早く中国政府に武力行使の自制や人権の尊重を求める声明を出したのに比べて態度表明の遅れが目立った。(07:02)