運慶:「大日如来坐像」オークション落札は真如苑
2008年 03月 25日
宗教法人「真如苑」(総本部・東京都立川市)は25日、東京都千代田区の文部科学省で記者会見し、ニューヨークのオークションに出品された鎌倉時代の仏師、運慶作とされる「木造大日如来坐像」を落札したことを公表した。
真如苑の西川勢二・総合企画部長は「強い仏縁を感じ落札を決めた。(大日如来坐像を)未来に伝えていく責任があり、そのための調査には協力したい」として、像内に収められている木札や水晶の調査や国重文指定への協力に前向きな考えを示した。立川、武蔵村山両市にまたがる敷地に建設する新施設で公開する意向も表明。施設完成までの5~10年間は、東京国立博物館に寄託する方向で調整している。
真如苑は密教系の仏教教団で、信徒数は約85万人。ニューヨークで開かれたクリスティーズのオークションで三越に依頼し、「木造大日如来坐像」を日本の美術品としては過去最高額1280万ドル(約12億8000万円)で落札した。【岸桂子、手塚さや香】
毎日新聞 2008年3月25日 20時20分