汚職で元上海市トップに実刑判決
2008年 04月 11日
【上海=渡辺園子】新華社電によれば、中国の天津市第二中級法院(地裁)は11日、上海市での大型汚職事件で収賄罪などに問われていた上海市の元トップ、陳良宇・元上海市党委書記(61)に懲役18年、個人資産30万元(約437万円)没収という実刑判決を言い渡した。陳元書記は2006年9月に解任され、07年に党籍も剥奪(はくだつ)されていた。
党中央政治局員経験者への実刑判決は、1998年に汚職罪などで懲役16年の判決を受けた陳希同・元北京市党委書記以来。判決の内訳は収賄罪が懲役14年、職権乱用罪が同7年。両罪を合算して18年とした。陳元書記は職務怠慢罪にも問われていたが、判決には含まれなかった。
判決は陳元書記に対し、巨額な収賄や、職権乱用で国や人民の利益を大きく損なった経緯は極めて重大と指摘。ただ、収賄罪を悔やみ、受け取った金や物品(約239万元=約3500万円=相当)をすべて返却したことで、情状酌量で罪を減じたとしている。(22:02)