既婚女性調査:夫の帰り早けりゃ子だくさん!?
2008年 04月 12日
夫の帰宅時間が早ければ夫婦が最終的にほしい子供の数も増えることが、明治安田生活福祉研究所が20~30代の既婚女性を対象に行った「結婚・出産に関する調査」で明らかになった。特に「午後7時」を境に、ほしい子供の数の差が最も大きく、7時帰宅が少子化を考えるうえで一つのカギとなる可能性がある。
◇「7時まで」なら希望数アップ
調査は2、3月、全国の20、30代の未婚・既婚男女を対象に無作為抽出で行い(面談し配布、郵送で回収)、7908人(有効回答率60.8%)から回答を得た。うち既婚女性(1992人)対象の項目で部分的に、毎日新聞から調査を依頼。午後6時から午後10時以降まで1時間刻みで、夫の帰宅時間と現在の子供の数、今後ほしい数などを聞いた。
現在の子供の数と今後ほしい数を合わせた最終的にほしい子供の数は、夫が午後7時までに帰宅する場合は2.33人だったのに対し、午後7時以降は2.17人で0.16人の差があった。差は、午後8時で0.11人、午後9時で0.09人、午後10時では0.10人と小さくなった。
就業別では夫婦共働き(正社員・パート含む)の場合は、午後7時を境にした差が0.35人と最も大きかったが、専業主婦は午後9時の差(0.14人)が最も大きかった。
単純な比較は難しいが、06年の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の数に相当、1.32)が0.1ポイントアップすると、出生数は109万人から約8万人増える。
山梨大の西久保浩二教授(企業福祉論) 夫の帰宅時間と子供の数に強い関係性を感じる。出産を左右する要因の一つに、夫の家事・育児への協力がある。調査は『家事・育児のコアタイム(7時前後)に参加して』との妻側からのメッセージのように思える【有田浩子】
毎日新聞 2008年4月12日 2時30分