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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

子どものこころ相談室 Q「学校に行きたがらない」

生活 : 北陸発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



Q 学校に行きたがらない 中学2年生の娘が、なかなか学校へ行こうとしません。友達関係で、いじめがあったようです。私も昔、同じような目に遭い、乗り越えてきた経験があるので、「あなたにもできないはずはない」と励ましていますが、聞こうとしません。どうすればいいでしょうか。

A つらい気持ちを理解することが大切

真生会富山病院心療内科部長 明橋大二さん

 お母さんも、そういうつらい経験をされて、そこを乗り越えて、子どもを中学まで育て上げられたこと、本当によく頑張ってこられたと思います。

 自分ができたことなのに、どうして、この子にできないのか、と、いらだつ気持ちはよく分かります。

 しかし、いじめは、本当にとてもつらいことです。経験されたお母さんがだれよりもよく知っていると思います。いじめが、エスカレートすると、命の危険さえ感じることがあります。場合によっては、学校へ行けなくなるのも、当然だ、ということが実際あります。

 子どもが、それを乗り越えることができず、学校へ行けなくなったのは、きっとそれだけの理由があったのだと思います。お母さんの経験談で、励まされ、それで行けるようになる子もいると思いますが、あまり言っても効き目がない場合は、きっと、それだけのつらさがあったのだと一度、認めてしまってはどうでしょうか。

 「自分も頑張って乗り越えたのに、どうしておまえは」でなくて、「よっぽどつらいことがあったんだね。お母さんも、考えてみたら、あの時とってもつらかった。おまえの気持ちはよく分かるよ」とだけ言ってみたらどうでしょうか。

 学校に行く行かないではなく、まず、そのつらさをお母さんに分かってもらうことを、子どもは今、最も必要としているかもしれません。

(2008年5月25日 読売新聞)

明橋大二氏
真生会富山病院心療内科部長、小学校スクールカウンセラー、児童相談所嘱託医。著書に「なぜ生きる」(共著)、「子育てハッピーアドバイス」などがある。

by miya-neta | 2008-05-25 08:51