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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

「子どもの権利条例」制定めぐり札幌市分裂 組合全盛に逆戻りか

MSN産経ニュース


2008.6.2 22:48

 札幌市で市長が提案した「子どもの権利に関する条例案」をめぐり、賛成派と反対派が対立し、市を二分する形で揺れている。これまでに、賛否両派計720件の陳情が寄せられ、市文教委員会で2日、両派が意見を闘わせた。

 賛成派は「いじめや虐待などの問題解決のためには条例の早期制定が必要だ」と主張。一方、反対派は「一部教職員が子供の意見や権利を利用して学校現場を混乱させる恐れがある」などと主張した。

 条例案は、上田文雄市長が5月22日に開会した定例市議会に提出したもので、市政や学校行事の運営などに関して、子供が意見を表明し参加する権利を広く認める内容。子供の権利侵害があった場合には、救済委員が調査し、勧告や是正要請を行うとしている。

 条例案は昨年2月の定例市議会で、自民、公明両党の反対で、いったん否決された。しかし、昨年4月の統一地方選で、条例の早期制定を訴えた上田市長(民主、社民など推薦)が再選されたことから、市長が修正案を再提案した。

 修正案をめぐっても意見が対立。5月30日までに、反対424件、賛成295件、一部条文の削除要求1件の計720件の陳情が寄せられた。

 2日の市文教委員会では陳情を提出した賛否各8人と削除要求の1人が趣旨説明を行った。

 反対派は、入学・卒業式における国旗掲揚・国歌斉唱の実施に関し、「一部教職員が条例を利用し、子供を扇動して、混乱を起こす恐れがある」と主張。救済委員の設置についても、ある一定の思想を持った人で組織され、校長の学校運営に支障をきたす恐れがあると指摘した。

 さらに、子供の意見表明権を重視する内容となっていることに対し、「権利、権利と子供が主張し、わがままになる」との懸念を示した。

 一方、賛成派は、条例案は、1989年の国連総会で採択され、日本が1994(平成6)年に批准した「児童の権利に関する条約」の理念を具体化するためのものだとしたうえで、「自治体の取り組みをグローバルスタンダード(世界標準)にすべきた」と主張。

 さらに、「素案の段階から子供の意見を広く聞いて作成してきた条例案だ」「虐待、いじめ、大人の無理解が子供の権利を侵しており、早期の制定が必要」「子供の意見表明権は、子供にとって最も重要な権利。丁寧に耳を傾ける必要がある」などと述べた。

 札幌市では、かつて北海道教職員組合(北教組)の支部の札幌市教職員組合(札教組)の力が強く、国旗・国歌実施率は全国最低レベルだったが、札幌市教委が平成12年9月に完全実施を求める職務命令を出して以降、改善傾向にある。

 しかし、北教組の一部組合教師の間には、いまだ強硬姿勢が目立ち、学力テストやいじめ実態調査を妨害するような問題が起きている。
by miya-neta | 2008-06-02 22:48 | 教 育