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婚姻届を出さずに別居しながら子供2人をもうけ、約16年間にわたりパートナー関係を続けた大学教授の女性(47)が、相手の会社員の男性(49)から関係解消を突然告げられたことに対し、慰謝料500万円を求めた訴訟の上告審判決が18日、最高裁第1小法廷であった。
横尾和子裁判長は「別居し、共有する財産もないうえ、子育てでも協力しておらず、関係存続の合意もないことは明らかで、賠償請求権があるとは言えない」と判断。男性に100万円の支払いを命じた2審・東京高裁判決を破棄し、請求を棄却した。女性の敗訴が確定した。
「内縁」や「事実婚」については、婚姻届を出した法律婚と実態が同じなら、賠償や財産分与などの法的保護を認めるのが通説だが、現代型のパートナー関係の中には保護が認められないものもあることを示す判断で、議論を呼びそうだ。
判決などによると、2人は1986年、婚姻届の提出を取りやめ、「特別な他人として親交を深めることに決めました」と友人らに宣言。同居はせず、長女と長男をもうけた時だけ婚姻届を出して、出産後、すぐに離婚手続きをした。子供の養育は男性の母親や施設に任せたが、旅行に一緒に行くなど関係は続いた。
ところが、2001年に男性が、別の相手と結婚することを女性に告げたため、女性は「パートナーシップを破壊され、精神的損害を受けた」として提訴した。
1審・東京地裁は請求を退けたが、2審は、「関係継続への期待を一方的に裏切った責任は免れない」として賠償を命じていた。
(2004/11/18/14:02 読売新聞 無断転載禁止)